R2-2 外壁コンクリートの特殊な仕上げについて

2020年10月20日掲載建築トピックス

前回に続き外壁コンクリートの仕上げについてです。

今回使用するものは、主に土木現場のコンクリートの打ち継ぎ処理に用いられているフィルムタイプの「コンクリート洗い出し表面処理材」です。
それを外壁の型枠面に貼り付け、脱型した後に洗い出します。そうすることで小叩き仕上げよりコンクリートに入っている骨材が、より鮮明に表面に現れてくることとなり表情豊かな仕上がりとなります。

特殊フィルムには、不飽和ポリエステルが均一に塗布されており、コンクリートの水和反応を抑制してコンクリートの表面から2〜4mmに未硬化層を形成します。構造体を確保する為に未硬化層の厚み分はコンクリートの増し打ちが必要となります。その未硬化層を型枠脱型後に高圧洗浄する事により、洗い出し調の表面仕上げとなります。

主な施工手順は以下の通りです。

上階を洗う際には、その下の階(既に洗っている面)の外壁面に洗ったセメントペーストが付かない様にしっかりと養生をして施工を行っております。

▼特殊フィルム貼り付け状況